🤞「バレなきゃ貰い続けてもいい?」と少しでも考えている人
🤞再婚後、養育費が減額される基準を正しく知りたい人
「再婚しても、生活がすぐに楽になるわけじゃないし…」
「黙っていればバレないんじゃない? わざわざ自分から『止めて』なんて言いたくない」
養育費は子どもの命綱。手放したくない気持ちは痛いほどわかります。
しかし、再婚を隠して養育費をもらい続けるのは、やめましょう。
後からバレて「騙し取った金だ!全額返せ!」と泥沼の争いになり、数百万円を一括請求されるケースもあります。
この記事では、「隠すことのリスク」と、隠さずに養育費をキープするための「正しい交渉術」について解説します。
💡公正証書がある場合、隠すこと自体が**「契約違反」**になる
💡実は「再婚=養育費ストップ」ではない。養子縁組が分かれ道
記事を読むことで、安易に「隠す」という選択がどれほど危険かを理解でき、元夫と正しく交渉して、後ろめたさのない新生活をスタートできるようになります。
再婚を隠すのは「詐欺」になる?3つの法的リスク

「バレなきゃいい」という考えは、法律の世界では通用しません。
もし元夫に再婚がバレた時、あなたには以下の3つの強烈なリスクが降りかかります。
リスク①:不当利得返還請求(ふとうりとくへんかんせいきゅう)
これが最も現実的で、経済的ダメージが大きいリスクです。
民法では、法律上の理由なく利益(養育費)を受け取り、他人に損害を与えた場合、その利益を返還しなければならないと定めています(第703条)。
さらに恐ろしいのは、あなたが「再婚したら貰えない(減額される)」と知っていながら隠していた場合、「悪意の受益者」とみなされる点です。この場合、受け取った全額に「利息」を付けて返さなければなりません。
民法 第704条(悪意の受益者の返還義務等)
悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。
リスク②:公正証書の「通知義務違反」
離婚時に公正証書や調停調書を作成している場合、通常は以下の条文が入っています。
「住所、職業、再婚など身分関係に変更が生じたときは、遅滞なく相手方に通知しなければならない」
これを無視して隠し続けることは、契約上の「債務不履行(契約違反)」にあたります(民法第415条)。
元夫からの信頼を完全に失い、本来なら話し合いで継続できたはずの養育費も、「信頼関係が破綻した」として打ち切りを主張される原因になります。
リスク③:詐欺罪(刑法)の可能性
「再婚したら支給停止」という明確な取り決めがあるにも関わらず、それを隠して(騙して)受け取り続けた場合、刑法の詐欺罪に問われる可能性も否定できません。
刑法 第246条(詐欺)
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
※「報告義務があるのに黙っていた(不作為)」ことが「欺く行為」と認定されるかが争点になりますが、警察沙汰になるリスクがあるだけで十分な脅威です。
そもそも「再婚」したら養育費は止まるのか?

そもそも、再婚したら自動的に養育費がもえなくなるわけではありません。
養育費が減る・止まる基準は、「あなたの再婚(入籍)」ではなく、「新しい夫がお子さんと養子縁組をしたか」が重要です。
以下の表を見てください。
再婚パターン別:養育費への影響
| パターン | お子さんの扶養 | 養育費は? |
|---|---|---|
| ① 再婚のみ (養子縁組なし) |
新しい夫に扶養義務なし 元夫が第一義務者 |
継続 (減額理由にならない) |
| ② 再婚 + 養子縁組 |
新しい夫が第一義務者 元夫はサブ(二次的)へ |
減額・免除 (対象になる) |
※再婚相手に十分な収入がない場合などは、養子縁組後も養育費が継続されるケースがあります。
つまり、「再婚はしたけれど、子どもと彼は養子縁組していない」という状態であれば、元夫には引き続き養育費を支払う義務があるのです。
これを隠す必要はありません。再婚と養育費の関係については、以下の記事で詳しく解説しています。

養育費をキープしたいなら「隠す」より「交渉」

隠すことのリスクと、法律の仕組みがわかったところで、提案したいのは「正直に伝えて交渉する」という道です。
隠し通すのは不可能
SNS、共通の知人、あるいは子ども自身が話してしまう…。「再婚」という大きなライフイベントを、子どもが元夫(パパ)に隠し通せると思いますか?
子どもに「パパには内緒だよ」と嘘をつかせること自体、良くありません。
正直に報告するメリット
自分から報告することで、主導権を握れます。
誠実に話をすれば、「養子縁組をしていないなら、俺が払うのは当然だ」と納得してくれる元夫も多いはずです。
また、将来的に養子縁組をした場合でも、「一気にゼロにするのではなく、段階的に減額する」といった柔軟な取り決めができる可能性も高まります。
もし「返還請求」が来てしまったら?

もし、あなたが既に再婚を隠していて、元夫から「再婚しただろ!今までの分を返せ!」と通知が来てしまったら。独断で返事をしないようにしましょう。
1.相手の請求額が正しいか確認する
相手は怒りに任せて、法的には返さなくて良い期間の分まで請求している可能性があります。
2.専門家に相談する
「いつから減額対象になるのか」「返還額を分割にできるか」など、弁護士を挟んで冷静に話し合う必要があります。
自分だけで解決しようとすると、相手の言い値で借金を背負うことになりかねません。
【FAQ】再婚と養育費の「隠し事」に関するよくある質問

再婚時の養育費トラブルは、「感情論」が大きく絡むため非常に複雑です。
よくある質問を紹介するので確認してください。
Q1.再婚相手と事実婚(籍を入れない)なら、報告しなくていいですか?
A.報告すべきです。隠すとトラブルの元になります。
多くの公正証書や調停条項では「再婚」と書かれていますが、実態として「再婚相手と生計を同一にしている(同居している)」場合、元夫側は「経済的支援者ができたのだから養育費は不要だ」と減額請求をする権利があります。
「籍を入れていないから関係ない」と隠していて、後で同居がバレた場合、遡って請求されるリスクは変わりません。
Q2.「再婚したら養育費は打ち切り」という念書を書いてしまいましたが有効ですか?
A.基本的には有効ですが、無効にできる可能性もあります。
当事者間の合意(念書)は尊重されますが、養育費は「子どもの権利」です。親の勝手な取り決めで、子どもの生活が困窮するような放棄は認められない傾向にあります。
再婚相手に経済力がなく、子どもの生活水準が保てない場合は、家庭裁判所に申し立てることで、念書の内容に関わらず養育費が認められるケースがあります。
Q3.元夫が「口約束」でいいよと言っていたのですが…
A.危険です。必ず書面(まずはLINEやメールでも可)に残してください。
「再婚しても今のままでいいよ」と口頭で言われていたのに、後で喧嘩した際に「そんなこと言っていない!騙された!」と返還請求されるケースがあります。
「先日話した通り、再婚後も養育費を継続していただけるとのことで感謝します」といった内容をメールやLINEで送り、相手から「了解」という証拠を残しておきましょう。
「バレて一括返還」を回避。隠さず交渉こそが最善の防衛策

再婚と養育費について解説しました。
- 隠すと、利息を付けて一括返還(民法704条)のリスクがある
- 公正証書があるなら、報告しないこと自体が契約違反
- 「再婚 = 即ゼロ」ではない。養子縁組の有無で交渉可能
目先の数万円のために嘘をついて、毎日ビクビクして暮らすのはよくありません。
新しいパートナーとの幸せな生活を守るためにも、元夫との関係は「嘘のないクリアな状態」にしておきましょう。
それが、巡り巡ってお子さんのためになります。
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