「最後に男性にドキドキしたのはいつですか?」
そう聞かれて、即座に「スーパーで和牛が半額だった時」と答えてしまったあなた。同志です。
毎日ワンオペ育児と仕事に追われ、自分の肌は砂漠化、女性ホルモンは行方不明。「恋愛? 何それ、美味しいの?」状態のシングルマザーが、たった一つだけ持っている「秘密の若返りスイッチ」をご存知でしょうか?
それは、金曜日の深夜にだけ開店する、脳内恋愛シアター。予算ゼロ、リスクゼロ、でも効果は絶大。
これは、枯れかけた38歳シンママが、謎の「ガジェット」と「妄想力」を駆使して、女としての潤いを取り戻すための、涙と笑いの奮闘記である。
プロローグ:金曜23時、干物女からの脱出
金曜日の夜、23時。
怪獣(5歳の息子・陸)の電池がようやく切れ、寝室から静寂という名のボーナスタイムが訪れた。
リビングのソファで白目を剥いているのは、私、38歳を迎えたシングルマザーの里美(仮名)。
離婚して4年。仕事、家事、育児のトライアスロンを毎日完走し、今の私は完全に「干物」だ。潤い? 何それ、美味しいの?
鏡を見れば、そこにいるのは性別不詳の「オカン」。最後にときめいたのは、スーパーで半額シールを見つけた時くらいだ。
「……あかん。このままじゃ、私の女性ホルモンが絶滅危惧種になってまう」
危機感を覚えた私は、寝室のサイドテーブルから、ある「秘密のガジェット」を取り出した。
手のひらにすっぽり収まる、コロンとした丸いフォルム。一見すると、流行りのワイヤレスイヤホンの充電ケースにしか見えない。
もしリビングのテーブルに置きっぱなしにしていても、母なら「あら、音楽聴くの?」としか思わないだろうし、息子ならとスルーするはずだ。
けれど、この蓋を開けた先に待っているのは、音楽ではなく極上の「天国」。
これこそが私の相棒、通称「Rちゃん(リフレッシュのR)」だ。
金も時間もないシングルマザーに残された最後の楽園。それが、金曜深夜の「脳内・自分探しの旅(という名のセルフプレジャー)」である!
第1週:勘違い上等! 同僚・佐々木さんとの「給湯室ラブ」
記念すべき第1週のゲストは、会社の同僚、佐々木さん(42)。
選考理由はシンプル。「火曜日に重いダンボールを持ってくれた時の腕の血管が良かったから」。現場からは以上です。
さあ、脳内シアター開演! アロマオイル(イランイランの香り、効果:催淫。期待大!)を塗りぬり。 現実の佐々木さんはカップ麺をすする猫背のおじさんだが、私の脳内では「大人の色気漂うイケオジ俳優」に変換されている。
場所は、残業後の給湯室。
「……無理すんなよ、里美」
脳内佐々木が、私の腰をグイッと引き寄せる。
「お前が頑張ってるの、俺だけは知ってるから」
キャー!! 言われたい! 誰にも言われないそのセリフ、今すぐ鼓膜に焼き付けて!
RちゃんのスイッチON。
音は驚くほど静かだ。まるで図書館でも使えるレベル(行かないけど)。
現実の私は布団の中で丸まっているだけだが、脳内の私は今、オフィスの机の上で彼に弄ばれている悲劇のヒロインだ。
「んっ……ぶちょ、う……!」 (※部長ではない。佐々木さんは平社員だ)
Rちゃんの「吸引モード」が生み出す新感覚と妄想がピークに達した瞬間、私の脳内で花火が打ち上がった。
ありがとう佐々木さん。来週、缶コーヒー奢るね(心の中で)。
第2週:設定ガバガバ! カフェのイケメンと「南国逃避行」
今夜のターゲットは、昨日カフェで見かけた大学生風のイケメンだ。
名前? 知らない。住まい? 知らない。
でも大丈夫。私の脳内には個人情報保護法は適用されないから!
今夜の舞台は、なぜかバリ島のヴィラ(行ったことないけど)。
彼は現地のサーフショップの店員という設定だ。
「ヘイ、サトミ。キミの肌、小麦色が似合うね」 (※現実はオフィス焼けの青白い肌です)
オイルで滑りを良くした指先で、波のリズムを刻む。
若い。とにかく若い。肌の弾力が違う(妄想だけど)。
500円のコーヒーを飲んでただけの彼が、今夜は情熱的なラテンの恋人。
「そのお腹の線もセクシーだよ」
出たー! 脳内補正の真骨頂! コンプレックスの妊娠線すら「アート」として褒めてくれる神対応!
「あ……っ、だめ、波が……!」
南国の風(エアコン)を感じながら、私は盛大に果てた。 若さを吸い取った気分だ。
明日、肌年齢が5歳くらい若返ってる気がする。
第3週:全肯定の極み! 理想の年下男子・ハルトくん
疲労困憊の第3週。もう現実にモデルを探すのすら面倒くさい。
そんな時は、AIも驚く完全オリジナルキャラ「ハルトくん(26)」の召喚だ!
設定:美容師、大型犬系、私のことが好きすぎて死にそう。
「里美さ〜ん、今日もお疲れ様ぁ。よしよし」
脳内ハルトくんは、私がベッドに入った瞬間から甘やかしてくれる。
「ドライヤーしてあげるね」
「マッサージする?」
これだ。私が求めていたのは、この圧倒的ホスピタリティだ!
今夜のプレイは「とろけるような甘さ」一択。
Rちゃんを「ゆらぎモード」にして、焦らすように楽しむ。直接触れるのではなく、空気の振動で優しく包まれる感覚。
「里美さんは何もしなくていいよ。僕が全部気持ちよくしてあげる」
私の手(ハルトくんの手という設定)が、私が一番触れてほしい場所を的確に攻める(だって自分の手だもの! 百発百中よ!)。
「……好き、大好き」
自己肯定感のシャワーを浴びながら、私は幸せな眠りに落ちた。
ハルトくん、君こそがマイ・ベスト・パートナーだ(実在しないけど)。
第4週:月曜から夜ふかし。「佐々木さん、美顔器の効果確認します?」
そんな「自家発電ライフ」を続けて1ヶ月。 月曜の朝、鏡を見て驚愕した。
「あれ? ファンデのノリが……違う!」 カサカサだった砂漠肌に、オアシスが出現している。
目がキラキラしてる。 これが……エストロゲン(無料)の力か……!
会社に行くと、例の佐々木さんに呼び止められた。
「(私の苗字)さん、なんか今日雰囲気明るくない? ……もしかして、いいことあった?」
ギクリとした。
(ありますよ。先々週の金曜、あなたと給湯室ですごいことしましたからね)
とは口が裂けても言えない。 私はとっさに誤魔化した。
「ふふ、実は新しい美顔器を買ったんです。すごく効果があって〜」
「へえ、美顔器かぁ。(私の苗字)さんが綺麗になるなら、俺も嬉しいけどな」
佐々木さんはそう言って、ニカっと笑って去っていった。
……ズキュン。(心臓が撃ち抜かれる音) 「俺も嬉しい」だと? なにその彼氏面……
好き!!
その日の夜。陸を寝かしつけ、私はRちゃんを手に取ってニヤリと笑う。
「嘘じゃないもんね。これはある意味、最高の美顔器だもんね」
よし、今夜のテーマは「佐々木さんの自宅訪問〜美顔器チェック編〜」だ。
まだ月曜日だけど、緊急招集!
(妄想スタート) 「へえ、これがその美顔器?」 私の部屋に来た脳内佐々木さんが、Rちゃんを興味深そうに手に取る。
「こんな小さいので、そんなに綺麗になるのか……。どれ、俺が試してやるよ」
佐々木さんのゴツゴツした指が、Rちゃんのスイッチを入れる。
「ここがイイのか? それとも、こっち?」
キャー! 恥ずかしいけどイイ! 「美顔器」という建前があるから、どんなに大胆なことも許される気がする。
Rちゃんの繊細な振動と、佐々木さんの「検品」という名の手付きがリンクして、月曜の夜からとんでもない声が出そうになる。
「……なるほど。こんな顔させる機械なのか。こりゃ男の出番がなくなるな」
ちょっと拗ねた佐々木さんに、私は心の中で全力で首を振る。
(違います! あなた(妄想)がいるから気持ちいいんです!)
ふと我に返ると、Rちゃんを握りしめたままガッツポーズしている自分がいた。月曜からこんなに元気でどうする。
でも、肌ツヤはさらに良くなりそうだ。
ありがとう佐々木さん。明日、書類整理手伝うね(恩返し)。
第5週:生理襲来。「カズキ先生、お風呂で温めて!」
そしてやってきた、魔の生理ウィーク(ブルーデー)。
体は鉛のように重いし、イライラして陸に「早く寝なさい!」と怒鳴ってしまった自己嫌悪で、メンタルはボロボロ。 刺激? 無理無理。今は誰も(脳内でも)部屋に入れたくない。
でも、こんな夜こそケアが必要だ。私はRちゃんを掴んでバスルームへ向かった。
そう、こいつは見かけによらず「完全防水」というタフな機能を持っている。
「イヤホンをお風呂に持ち込むなんて変」と誰かは言うかもしれないが、大丈夫。これはイヤホンじゃないから!
温かい湯船に浸かりながら召喚するのは、総合診療医・カズキ先生(38)。白衣の下はスクラブ。
「辛かったね、里美ちゃん。今日はハイドロセラピー(温浴療法)だよ」
お湯の中でRちゃんを作動させる。
水中だと振動が柔らかく広がり、まるでジャグジーの泡に包まれているような感覚だ。
先生の手(防水Rちゃん)が、冷え切った私の芯をじんわりとほぐしていく。いやらしいことなんてしない。ただただ、温めて、労るだけ。
「イライラするのはホルモンのせいだよ。君のせいじゃない」
先生……っ! 好き! 来世で結婚して!(脳内で)
お湯の温かさと優しい振動で子宮がポカポカしてくると、張り詰めていた心が緩んで涙が出てきた。
「ん……あったかい……」 オキシトシン大放出。
絶頂というより「鎮痛」。 カズキ先生の包容力とお湯に溶けて、私は泥のようにリラックスした。
医療費タダ。最高かよ。
第6週:思い出補正発動! 元カレ・ヨースケ(改)
生理が明けた第6週。体が軽い! 気分は最高!
このハイテンションにふさわしいのは、「思い出のリサイクル」だ。
20代の頃、大恋愛の末に別れた元カレ・ヨースケ。当時は金もないしワガママだった彼だが、今の私の脳内で「Ver.2.0(紳士アプデ済み)」として再インストール完了!
「久しぶり。……なんか、色っぽくなったな」
バーで再会した設定。昔の面影を残しつつ、スーツが似合う大人になっている。
(注:現実はどうなっているか知りません。ハゲてても知りません)
記憶の中にある彼の手の感触、キスの癖。それをなぞるようにRちゃんを動かす。
「あの時は幸せにできなくてごめんなさい」
うわぁぁん! その言葉が聞きたかったのよー!(妄想だけど!)
過去の古傷を、自分で自分を愛でることで浄化していく作業。これを「セルフ除霊」と呼ぼう。 甘酸っぱいノスタルジーと共にフィニッシュ。
過去も悪くないね!
第7週:排卵期は強気に! 天才カメラマンに「撮られる」夜
排卵期。生物としての本能が暴れだす第7週。
今夜の私は、ただ愛されるだけの女じゃない。
「見られたい」のだ。
召喚するのは、世界的フォトグラファー・ジョージ(国籍不明・野性味あふれるヒゲ)。
「Beautiful……! 里美、そのラインは芸術だ!」
ベッドの上で背中を反らす私。
腰痛持ちにはキツイ体勢だが、今は私がアートだから我慢する!
「もっと見せてくれ! 君のパッションを!」
シャッター音(口で「カシャッ」って言っちゃう)に合わせて、大胆に動く。
Rちゃんの吸引も最大出力だ。
「そう、いい表情だ……!」
誰かに見られている(という設定の)興奮で、体温が急上昇する。
母親という着ぐるみを脱ぎ捨て、ただの「雌」として喘ぐ夜。
私、イケてる。私、マドンナ。
激しい絶頂の後、天井を見上げて賢者タイムに入った。
「……何やってんだろ私」
いや、これでいいのだ。明日も元気に生きるための儀式なのだから!
エピローグ:自家発電できる女は、無敵である
こうして私の週末は、泣いて笑って濡れて、忙しく過ぎていく。
翌朝、キッチンで卵を割りながら思う。
誰かに愛されるのを待って干からびるなんて、もったいない。
自分で自分を潤せる女は、強いし、何より楽しい。
「ママー、お腹すいたー!」
「はーい、今パンケーキ焼くからね!」
私の肌ツヤがいい理由は、誰にも教えない。
この秘密の「イヤホン(仮)」がある限り、私は何度でも枯れない女になれるのだ。
さあて、来週は誰と恋しようかな?
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