「彼氏ができて嬉しいけれど、もし手当が止まったら今の生活が回らない…」
「週に何回泊まったらアウトなの? 明確なラインが知りたい」
そんなふうに、恋愛のときめきと同時に、生活への不安を感じていませんか?
シングルマザーにとって、児童扶養手当は命綱。彼氏ができたからといって、すぐに手放せるものではないのが現実ですよね。
しかし、行政には「ここからは事実婚(=支給停止)」と判断する明確な基準が存在します。これを知らずに軽い気持ちで半同棲をしてしまい、後から数百万円の返還を求められるケースも少なくありません。
この記事では、曖昧になりがちな「同棲」の定義をクリアにし、不正受給を疑われないための「安全な交際ライン」を解説します。
正しい知識を持って、子どもとの生活も、あなたの恋も守りましょう。
記事を読むことで、曖昧だった「同棲」のラインが明確になり、「いつ手当が止まるんだろう…」という漠然とした不安から解放されます。
そして、子どもとの生活を守りながら、パートナーと堂々と愛を育むための「正しい選択」ができるようになりますよ。
そもそも児童扶養手当が停止になる「事実婚」とは?

まず大前提として、児童扶養手当法では、「事実上の婚姻関係(事実婚)」にある場合、手当を受け取る資格を失うと定められています。
籍を入れていなくても、以下の2つの条件を満たすと「事実婚」とみなされます。
- 当事者間に社会通念上の夫婦としての共同生活の実態が認められること(同居)
- 社会通念上、夫婦としての共同生活と認められる事実関係が存在すること
これは、住民票が別だったら関係ない、ということではありません。
よくある誤解が、「住民票さえ移さなければバレないんでしょ?」というもの。これは大きな間違いです。
行政が見ているのは書類上の住所ではなく、「実際にどこで寝起きし、生活しているか」という実態です。
たとえ彼の住民票が実家にあっても、シングルマザーである「あなたの家」で毎日ご飯を食べ、お風呂に入り、寝ているなら、それは「同居」とみなされます。
彼が住民票を移さないリスクや、半同棲状態での法的な解釈については、以下の記事で詳しく解説しています。

どこからがアウト?調査員が見ている「3つの境界線」

では、具体的に「どこから」が事実婚とみなされるのでしょうか?
厚生労働省「児童扶養手当関係法令上の疑義について」では、「同居していなくても、頻繁な訪問があり、かつ生活費の援助を受けている場合は事実婚とする」といった判断基準が定義されています。
要するに調査員が現場でチェックしているのは以下の3つのポイントです。
基準①:訪問・宿泊の頻度(週3回の壁)
最もわかりやすい基準が、家に来る回数です。
一般的に、「週3回以上」の定期的訪問や宿泊があると、生計を共にしている(同棲)と判断される可能性が高くなります。
- 合鍵を持っている
- 着替えや歯ブラシを置いている
- 彼宛の郵便物が届く
これらの事実がある場合、たとえ週1回の訪問であっても、「生活の拠点はここにある」とみなされるリスクが一気に跳ね上がります。
基準②:経済的な援助(生計同一)
次に重要なのがお金です。「生計同一(せいけいどういつ)」といって、お財布が一緒になっているかどうかが問われます。
- 家賃や光熱費の一部を彼が払っている
- 食費を彼から貰っている
- 定期的に生活費としての現金を渡されている
これらはアウト。事実婚として見なされてしまうでしょう。
デート代やプレゼントとして食事をご馳走になる程度なら問題ありませんが、「生活費の補填」とみなされる援助を受けている場合は、手当の対象外となります。
基準③:社会通念上の夫婦生活
少し曖昧ですが、「周りからどう見られているか」も判断基準になります。
- 近所の人や友人に「旦那さん(パパ)」と紹介している
- 学校行事や地域のイベントに、夫婦のように二人で参加している
- 結婚式を挙げた(入籍はしていない)
これらは「社会通念上、夫婦としての共同生活」があるとみなされる証拠になり得ます。
これってセーフ?グレーゾーンのFAQ
よくある具体的なケースについてQ&Aで解説します。
Q1. 彼氏が実家暮らしで、たまに私の家に泊まるだけなら?
A.頻度が少なければセーフの可能性が高いです。
ただし、彼の生活の基盤(着替え、仕事道具、郵便物など)が完全に実家にあり、あなたの家には「お客様」として来ている状態であることが条件です。週の半分以上をあなたの家で過ごすようになると、アウトになる可能性があります。
Q2.妊娠したら手当はどうなる?
A.妊娠した事実だけでは停止になりません。
ただし、お腹の子どもの父親と同居を始めれば停止になります。認知しているかどうかに関わらず、「父と母と子」が一緒に暮らせば、それはもうひとり親世帯ではないからです。
Q3.調査員が家に来るって本当?
A. 本当です。
更新時の書類に不審な点があったり、通報があったりした場合、市の職員や民生委員が訪問調査に来ることがあります。「玄関先に男性の靴がないか」「洗濯物に男性用下着がないか」などをチェックされることもあります。
もっと詳しく、「行政がどういう基準で事実婚を判断しているのか」を知りたい方は、児童扶養手当における事実婚等の取扱について(PDF)|内閣府が参考になります。行政の担当者が実務で使っている判断基準(「社会通念上」の解釈など)について、具体的に記されています。
児童扶養手当の事実婚がなぜバレるのか、以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてお読みください。

バレたらどうなる?「不正受給」の重いペナルティ
「バレなければいい」と軽く考えて隠れて同棲するのは、絶対にやめましょう。
不正受給と見なされた場合、以下のようなペナルティ(罰則)が課せらる可能性が高く、大きなリスクがあります。
全額返還と罰則
不正受給と認定されると、同棲を開始した時期まで遡って、受け取った手当の全額返還を求められます。
期間によっては数百万円にのぼり、一括返済を迫られるケースも少なくありません。悪質な場合は、「3年以下の懲役または30万円以下の罰金(児童扶養手当法 第三十五条)」に処される可能性さえあります。
「バレない」は危険な賭け
「家の中のことなんて誰にもわからない」と思っていませんか? 実は、不正受給の発覚理由の多くは、近隣住民や知人からの「通報」です。
- 「いつも旦那さんらしき人の車が停まっている」
- 「夜に男性の声がする」
こういった情報は、あなたが思っている以上に役所に届いています。
手当を守りつつ、彼と愛を育むためのルール

彼との関係も大切にしたいし、生活も守りたい。そのためには、なあなあにせず、きちんとしたルールを決めて付き合うことが大切です。
お金の貸し借りはしない
経済的な援助を受けると「生計同一」とみなされます。彼にお金がないからといって貸したり、逆に生活費を頼ったりするのはやめましょう。
お互いに自立した関係であることが、あなた自身を守ることになります。
お泊まりの頻度を決める
「今日は疲れたから泊まっていい?」と流されるのではなく、「うちは週2回まで」「週末だけ」と明確に線引きをしましょう。
彼に事情(手当のこと、子どものこと)を正直に話し、協力してもらうことが、長く付き合うための第一歩です。
再婚する時は堂々と申告を
もし、彼と「結婚を前提に一緒に暮らしたい」と決意したなら、その時は堂々と役所に申告し、手当を卒業しましょう。
コソコソ隠れるよりも、二人で力を合わせて新しい家庭を築くほうが、精神的にもずっと幸せなはずです。
手当は子どもの権利。「事実婚」の基準を理解し、あなたと子どもを守りましょう
児童扶養手当が停止になる「同棲」の基準について解説しました。
- 週3回以上の訪問・宿泊は危険信号
- 生活費の援助を受けているとアウト
- 周囲に夫婦と認識されたら事実婚
手当は、子どもが健やかに育つための大切なお金です。「バレなければいい」という後ろめたい気持ちで恋愛をするよりも、しっかりとルールを守り、メリハリのあるお付き合いをするほうが、彼との信頼関係も深まります。
あなたと子ども、そして彼。みんなが笑顔でいられる選択をしてくださいね。
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