会社や仕事が嫌いで眠れない…という会社員も少なくないでしょう。
男性・女性問わず、仕事での嫌なことは悩みすぎる傾向があります。会社に所属していると生活のほとんどの時間を職場で過ごすことになるため、仕事での悩みは心身ともに影響を受けやすいものです。
しかし、それを放っておいては「会社=悩み」になってしまい、仕事を続けるのが難しくなってしまいます。
このページでは、仕事で悩みやすいことランキングを紹介するので、今の会社が嫌いな人は自分と比較するなど、参考にしてください。
会社員の5割以上は悩みや不安、ストレスがある?
厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策の状況」によれば、「54.2%」の労働者において、仕事や就業生活に関する強い不安や悩み、ストレスを感じているとしています。2016年からは緩やかに減少傾向を見せていますが、2002年の調査開始から半数を下回ったことはありません。
職場では業務や人付き合いなど、さまざまなことへの対応が求められます。社員同士が協力して業務を進めるという、当たり前の過程で、強い不安や悩み、ストレスを感じてしまうのが問題ではないでしょうか。
ただ、前述したように緩やかですが減少傾向にあります。自分に合った働き方を選択できる「働き方改革」の推奨や、職場におけるハラスメントの防止への施策などが、労働者の悩みの緩和に影響しているのかもしれません。
仕事で悩みやすいことランキング7選
ここでは、厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策の状況」の2022年のデータを参考に、仕事で悩みやすいことランキング7選を紹介します。
ランキングと項目 | 割合 |
---|---|
①仕事の量や質に悩んでいる | 56.7% |
②仕事のミスや責任の発生でストレスを感じる | 35% |
③ハラスメントを含む人間関係の悩み | 27% |
④会社の将来性に不安 | 20.9% |
⑤顧客や取引先からのクレームが嫌 | 18.9% |
⑥ポジションの変化などによるストレス | 17.7% |
⑦雇用の安定感に不安 | 15% |
上記は2021年調査時に、仕事や就業生活に関する強い不安や悩み、ストレスを感じていると回答した労働者を対象に実施されたアンケート(複数回答)です。
次では、それぞれの悩みについて考えていきましょう。
①仕事の量や質に悩んでいる
仕事の量や質に悩んでいると回答した労働者は、56.7%でした。仕事の量が多すぎたり質の低い方法で業務したりするのは、労働者へのさまざまな影響が考えられます。
仕事の量が多すぎると、睡眠時間が削られたりバランスの良い食事ができなかったりするため、心身ともに悪い影響が起こります。リラックスできる時間もなく、休みの日も常に仕事のことばかり気にしてしまうでしょう。
また、会社は自分で仕事の進め方を決められません。効率的に進めたくても、会社のやり方に合わせなければならないことがストレスになるケースもあるのです。
常に仕事のことばかり考えねければいけない環境では、仕事や会社が嫌いになってしまいます。
②仕事のミスや責任の発生でストレスを感じる
仕事のミスや責任の発生による悩みがある労働者は、35%でした。
仕事のミスは「自分が仕事ができない…」と自ら悩んでしまうパターンと、「周りからの評価が…」と他人の目を気にして悩むパターンがあります。どちらのパターンでも、「自分はこの仕事に合わない」「もう会社辞めたい」など、ネガティブな考えを抱く原因です。
また、責任ある仕事を任されることがストレスになり、悩む人も少なくありません。「自信がない…」「何かあったらどうしよう…」などと悩み、仕事が嫌いになるきっかけになる人もいます。
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③ハラスメントを含む人間関係の悩み
ハラスメントを含む人間関係に悩みがある労働者は、27%でした。会社員であれば、少なからず悩むのが人間関係ではないでしょうか。
実際に人間関係の悩みにより離職する会社員の割合は、男女問わず高くなっています。
厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」では、23%の退職者が「人間関係の悩み」を離職理由に挙げています。特に女性では、25.4%と割合が高いのが特徴です。年齢別では20代前半が多く、若い層で悩みやすい傾向があります。
会社にはさまざまな年齢層の社員が同じ職場で働くため、ハラスメントにつながる行動や言動が起きやすい環境があるのかもしれません。
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④会社の将来性に不安
20.9%の労働者が、会社の将来性に不安を感じています。
業績や倒産危機、業界の将来性、仕事内容、労働条件などのさまざまな要素がありますが、上司や先輩社員など会社ではたらく人の人間性を見て不安を感じるケースもあるでしょう。
同じ会社に居続けると、上司や先輩社員と同じような会社員になる傾向があります。その振る舞いや考え方などが自分に合わなければ、自分の将来性にも不安を抱くでしょう。
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⑤顧客や取引先からのクレームが嫌
クレーム対応などが嫌で悩んでいる労働者は、18.9%でした。
自分が担当する業務内容によっては、顧客や取引先からクレームを受けるのは当たり前というケースもあります。それが、メイン業務という場合もあるでしょう。
ただ、クレーム対応は仕事と割り切れずストレスを感じやすい業務でもあります。仕事が合わないと感じるなら、自分に合った仕事ができる会社への転職も検討しましょう。
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⑥ポジションの変化などによるストレス
立場やポジションの変化によりストレスを感じている労働者の割合は、17.7%でした。
例えば、チームのリーダーになったり出世したり、転勤や移動で職場が変わったりすることで感じるストレスです。環境が変わると「自分にできるか」「自分の言葉を聞き入れてくれるか」「うまく付き合えるか」などの不安を感じます。
現状を維持しながら働きたい人にとっては、悩みやすいことかもしれません。
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⑦雇用の安定感に不安
雇用の安定感に不安がある労働者の割合は、15%です。
雇用に安定感がなければ、社員は常に不安な気持ちで仕事をしなければなりません。会社への帰属意識も低くなるので、モチベーションが低いまま業務を進めることになります。モチベーションを保てない会社で働き続けると、仕事自体も嫌いになってしますでしょう。
不安があるなら、突然会社を辞めねければならない状況になっても、すぐに働けるように準備しておくことをおすすめします。
例えば、いまから副業をして収入が途切れいための環境をつくる方法があります。今の仕事の経験や副業経験、新たなスキルを身につけるなどして、個人事業主やフリーランスになるのも一つの考えです。
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まとめ
厚生労働省の資料により、54.2%の労働者が会社や職場に強い不安や悩み、ストレスを感じていることがわかりました。
それなら、残りの約45%の労働者は、自分に合った環境で少ない不安や悩み、ストレスで働いているとも考えられます。そう単純ではありませんが、自分に合った環境で働くことは会社や仕事が嫌いにならないための重要なポイントといえるでしょう。