少年スポーツには、スポーツ少年団や中学校の部活、クラブチームなど、さまざまなチームや団体があります。
そして昨今の少年スポーツにとって重要な役割をしているのが、「保護者」「父兄」「父母」など呼ばれている選手の親たちです。
この記事では、少年スポーツにおける「保護者の役割」を考えていきましょう。
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少年スポーツ(スポ少)における保護者4つの役割
少年スポーツ(スポ少)における保護者の役割は、以下の4つです。
- 応援すること
- チームを手伝うこと
- 挨拶にしっかり返事をすること
- 感謝すること
応援すること
チームや選手たちを応援することです。
自分の子供はもちろんですが、自分の子供が所属するチームを好きになりチームを応援しましょう。
自分の子供だけ活躍すれ良いという考えも確かに理解できますが、チーム全体が気持ちを入れ練習し試合に勝つことが子供の成長には欠かせません。
チーム全体が盛り上がり、やる気に満ちた状況を保護者たちで維持することが、少年スポーツでは重要です。
チームを手伝うこと
チームの運営を手伝うことです。
例えば、少年スポーツでは、「配車」と呼ばれる保護者が練習場や試合会場へ、自家用車で子供たちの送り迎えを頼まれることがあります。
用事がなければ車を出し子供たちの送り迎えをしてあげましょう。
また、試合中のドリンクの買い出し、氷や応急処置の救急箱なども保護者が準備するチームも最近では多くあります。
頼まれたら快く引き受けましょう。
もちろん仕事や家の事情が最優先。配車や買い出しが可能なときだけでも手伝うことが大切です。
挨拶にしっかり返事をすること
子供たちに挨拶されたら、しっかりと返事をしましょう。
少年スポーツでは、まず「挨拶」と「返事」が大切だと教えられます。
その子供たちが学び心得た大切な「挨拶」を実践したのに、保護者に「返事」を無視されたどうでしょう?
大人しい子なら、もう二度と保護者へ挨拶しなくなります。大切だと教わったことを大人はしてくれないと考えてしまうのです。
気づかないこともあるかもしれませんが、子供たちがいるときは「挨拶される」と意識して振る舞うことが子供たちの成長につながります。
感謝すること
チームや指導者、その他の関係者に感謝するのは当たり前ですが、ここで言いたいのは子供に感謝するという気持ちです。
人それぞれの考えがありますが、子供がスポーツを通し成長する姿を見るのは、親にとってこの上なく幸せを感じることではないでしょうか。
かけがえのない時間を経験させてくれる子供に感謝することが、一番の保護者の役割かもしれません。
少年スポーツ(スポ少)の保護者がやってはいけない5つのこと
少年スポーツ(スポ少)において保護者がやってはいけないことは、以下などです。
- 挨拶をしない
- チーム運営に対し文句を言う
- ほかの選手のことで指導者に電話する
- 試合中怒鳴ったり審判や指導者に文句を言ったりする
- 家でチームを批判する
挨拶をしない
知らない人だから挨拶しないのは避けるべきです。
知らない人にでも、その場所にいるなら挨拶くらいはしてください。
初めて観戦に行って知らない人ばかりだから、黙って観ているのは良くありません。
会釈するだけでも印象は違うものです。無視されたも気にしてはいけません。初対面のの大人同士はそんなものです。
チーム運営に対し文句を言う
チームの運営に文句を言うのは避けるべきです。
例えば、よくある「配車」のときには以下のようなことが起きるケースがあります。
「そんな話は入団するときに聞いてない!」や「ガソリン代はどうする!」、「ウチの車には他人を乗せたくない!」「お金払っているのに何で!」など、文句を言う保護者も少なくありません。
文句を言いたくなる気持ちも理解できますが、配車などは強制ではないのので、車を出したくなければ「出せません」とだけ言えばいいだけです。いちいち文句を言う必要はありません。
また、「お金払っているのに何で!」については、超一流のクラブチームやプロのユースとかなら分かります。
ただ、普通の少年団や部活では「会費、部費」として月数百円~数千円しか払いません。
そのお金が指導者や関係者の報酬になっていると勘違いしている方がいます。会費は大会参加費や用具の新調、維持費などに使うだけで、個人的に貰ったりガソリン費に使ったりはしてません。
ガソリン代や高速代などは車を出した人が負担しています(しっかり精算するチームも多い)。文句を言うくらいなら、一言お礼を言いましょう。
たった一言のお礼だけで、言われた方は自分が車に乗せてあげたことを不公平などとは考えないものです。
ほかの選手のことで指導者に電話する
ほかの選手のことで指導者に電話するのは避けましょう。
電話すること自体は悪いことではないかもしれませんが、他人の悪口と自分の子供を使って欲しいなどの電話はいけません。
真剣に指導してくれている方がほとんどです。その人が今まで経験した知識や技術を教えてもらっているのに、そのチームの子供の悪口を言うことは指導者批判です。
その気がなくても、自分が指導している子供を悪く言われるのは良い気分ではありません。
また、自分の子供を試合に出してと言うのは我が子可愛さの行動かもしれませんが、これも試合メンバーを決めている指導者批判につながります。
試合中怒鳴ったり審判や指導者に文句を言ったりする
これは少年スポーツで一番見たくない場面かもしれません。
自分が関わったチームでは一度も見たことがありませんが、他のチームでは毎年何度かは見る光景です。
何も良いことはありません…。子供を一番に考え意識して行動すればこうはならないでしょう。
最悪なのは、対戦相手の子供たちに口汚いことをいう保護者です。これは本当にあってはならないこと…。
家でチームを批判する
子供の前で、チームの指導者や他の子供、保護者を批判するのは止めましょう。
子供が家族以外の組織で成長していこうとしている時期です。子供が信じ熱中しているスポーツをバカにすることになります。
学校以外で勉強以外のことを他人から教わり怒られたり褒められたりを経験し、チームで同じ目標に向かい努力するという貴重な経験をしている時期です。
邪魔してはいけません。応援しましょう!
まとめ:もっとも重要な保護者の役割は子供に感謝する気持ち
私が子供のころ、父はスポーツ少年団の指導者をしていました。
きっかけは私が小学4年生で所属していたチームで、ほぼ強引に監督を頼まれてしまったためです(当時の監督は辞めたがっていました)。
引き受けた当初、チームが弱かったこともあり、練習はもちろん試合にも誰1人として保護者が観にくることも手伝うこともありませんでした。
父は自家用車にチームの用具を全て積み、試合の日は試合会場まで5往復くらいし子供たち全員を送迎していました。
当時は何で自分のウチばかりと子供の私は感じていました。休日もすべて練習や試合だったので、家族で出掛ける機会もなくなり、父は本当に休む日がなく大変だったと思います。
徐々に勝てるようになり、6年生の頃には強いチームと言われるようになりました。すると、多くの保護者の方が試合観戦しにくるようになりました。
「強くなったからってイキナリ観に来るなよ」と子供だった私が言うと、父は「本当に良かった。観にきてくれて本当に嬉しいな」と笑いながら涙ぐんでいました。
この頃(小学6年)の私には父の言葉や感情が理解できませんでしたが、自分が子供のチームの保護者となり、やっと理由がわかったような気がします。
家族に喜びや感動を与えられる子供に成長してもらうこと、そして保護者にそれを経験してもらうことが、少年スポーツ指導者の目指していることなのかもしれません。
とにかく、まずは感動を与えてくれる「子供」に感謝することが大切です。この1つだけを気にかけていれば、少年スポーツの保護者としてすべてが上手くいくでしょう。